ドローンを操縦する際にはドローン保険に加入しよう
ドローンの活用が拡がるにつれて、ドローンの事故も年々増加しています。
国土交通省に報告があった、ドローンによる事故やトラブル等の件数を年度別にみると
・平成27年度 12件
・平成28年度 55件
・平成29年度 63件
・平成30年度 79件
・平成31年度 83件
(31年度は空中散布における無人航空機の物損事故等の件数も含む)
※出所:「無人航空機に係る事故トラブル等の一覧(国土交通省に報告のあったもの)」
となっています。
ドローンを飛ばすためには安全な運航を心がけるということが一番重要ですが、ドローンは精密機械であり、空を飛行するものなので、どんなに気を付けていても電波異常によるノーコントロールや鳥との接触など、事故やトラブルに見舞われる可能性はゼロではありません。
そこでドローンにも任意で加入できる保険が存在します。
今回はドローンの保険について、種類や保険プランを解説します。
ドローン保険の種類は?
ドローンの保険には大きく分けて次の2種類があります。
・賠償保険
賠償保険はドローンの事故が原因で、物や建物などを破損させたり、誰かを負傷させてしまった場合に保証してくれます。対物と対人の保証がセットになった保険が一般的です。
・機体保険
機体保険はドローンを破損させてしまった場合に、機体の修理費や機体の交換などを保証してくれる保険です。業務で使用される機体は数十万円から数百万円という機体も珍しくないので、破損に備えることを推奨いたします。
ドローンの保険の種類は自動車の保険と非常に似ていることがお分かりになると思います。
ドローンの保険プランをご紹介
ドローンに関する保険はドローンだけが対象となる専門の保険だったり、ドローン以外も対象になる保険だったり様々なプランがあります。
そこでどの保険に加入したらよいのかお悩みの方に、いくつかのドローン保険のプランをご紹介致します。
◆賠償保険
・DJI無償付帯賠償責任保険
DJI社のドローンを購入すると初年度の1年間のみ加入できる、法人・個人を対象とした保険です。
報酬の有無を問わず、映像を家族以外に公開する場合にも、保険の対象となります。
インターネットとメールで登録手続きを行う必要があります。
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保険プラン概要
保険料:初年度のみ無料
保険金:対人1億円/対物5千万円
免責額:1事故につき5万円
・RCK ラジコン保険
ラジコン保険は趣味用途でドローンを使用する方向けの保険プランです。
保険対象者も個人となっており、個人でも業務使用中の事故に対しては保証の範囲外となっています。
有効期間が2年間ですが、保険に加入するにはラジコン操縦士への登録も必須となっています。
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保険プラン概要
保険料:¥4,600(2年間) ※ラジコン操縦士への登録料込
保険金:1事故につき1億円(内容の詳細は問い合わせ)
免責額:1事故につき5万円
◆機体保険
・Drone Agent ケア
Drone Agent ケアは(株)FLIGHTSが提供する機体保険で、墜落や水没といった事故で機体が破損した場合に、保証期間内であれば何度でも保証してくれる保険です。
また、第三者が利用していた場合でも適用される保険プランもあるので、レンタル事業やスクール事業を運営している企業にはおススメの保険となっています。
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保険プラン概要(通常プラン1年間)
保険料(Mavic Mini):¥22,000
保険料(Mavic 2 Pro):¥39,512
保証内容:事故機体の修理/交換何度でも無料
・DJI Care Refresh
DJI Care Refreshは機体保険とは若干趣が異なりますが、ドローンが墜落、衝突、水没などによって破損した場合に、追加料金を支払うことで、1年間に最大2回まで、新品製品か新品と同等の製品と交換できるサービスです。
保証対象がDJI製品のドローンのみで、対象となる機種も限られています。
さらに機体のアクティベーション(ライセンス認証)から数十時間以内に、登録を行う必要があるなど、制限があります。
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保険プラン概要
保険料(Mavic Mini):¥4,400 交換費用1回目:¥4,690 交換費用2回目:¥5,500
保険料(Mavic 2 Pro):¥17,314 交換費用1回目:¥15,000 交換費用2回目:¥18,000
保険料(Mavic Air 2):¥11,000 交換費用1回目:¥9,900 交換費用2回目:¥12,900
まとめ
以上、ドローンの保険について保険の種類と、どのようなプランがあるのかを見てきました。
ドローンの保険は任意での加入であるとはいえ、特に賠償保険には加入しておくことを強く推奨いたします。また、ドローンの練習場などでは、ドローンの賠償保険に加入していることが練習場を利用できる条件となっているところも多数あります。
物事に絶対はありえません。ドローンに対する幅広い知識と高い操縦技術を身に付けたうえで、常に万が一に備えて、ドローンを運用することが、優秀なドローン操縦士である必須条件といえるのではないでしょうか。
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