ドローンが活躍している測量
i-Construction(アイ・コンストラクション)と呼ばれる、国交省が掲げる生産性革命プロジェクトがあります。2016年度から本格化したこのプロジェクトは、測量から、施工、検査、管理に至るまで、全ての事業プロセスでICTを導入して、建設現場全体の生産性向上を目指す取組みのことを言います。
国交省がこのi-Constructionを推し進め、発展させると同時に「ドローン測量士」の需要も高まっています。
では、これから「ドローン測量士」を目指してみたいという方に関して、必要な資格や免許・仕事内容などを解説していきたいと思います。
ドローン測量士になるために必要な資格・免許は?
「ドローン測量士」は「ドローンも扱える測量士」と解釈します。
つまり、ドローンが操縦できるスキルを有するだけでは、「ドローン測量士」となることは難しく、「測量に関する知識・実績がある」ことが雇用市場では重要視されます。
測量には専門の画像編集ソフトを使ったり、3D図面の作成といった業務もこなさなければなりません。
また、測量を実施できるのは「測量士」の国家資格の資格保有者のみなので、「ドローン測量士」を目指すのであれば、まずは「測量士」や測量士の業務を補佐できる「測量士補」といった資格を取得したうえで、測量を業務として行っている会社に入社して、学ぶのが良いでしょう。
そして測量のすべてを理解したうえで、測量業務にドローンを活用して「ドローン測量士」となることができます。
2020年現在においてはドローンに関する公的な免許は存在しませんが、2022年度にはドローンの免許が制度化される見込みなので、ドローンの免許も必須となるかもしれません。
2022年 ドローンで難しい操縦が必要となる場合、免許が必須になる?
(ドローン測量士になるために必要なもの)
・測量士、測量士補といった国家資格
・専門の画像編集ソフトや、3Ⅾ図面作成ソフトを扱える知識・技術
・測量の実務経験
・ドローンの操縦技術・免許も必要になる?ドローン測量士の仕事内容は?
「ドローン測量士」と聞くと、ドローンの操縦に高度なテクニックを必要とするイメージですが、測量にどれほどの精度を求めるかにもよりますが、ドローンでの撮影自体は自動で行われることがほとんどです。むしろドローン撮影で得られたデータを解析することが重要となってきます。
また、一口にドローン測量といっても主なものに「レーザー測量」と「写真測量」があります。それぞれ簡単に特徴を解説しましょう。
◆レーザー測量
ドローンに小型のレーザー発信機を搭載して、空中から地上に向けてレーザーを発射。地上から反射されたレーザーの距離情報とGPSから得られる位置情報を解析して、地上の状態を精密に記録する方法です。
後述する写真測量より高い精度で測量ができるのが、メリットです。
デメリットとしてレーザー測量に使われる装置が1,000万円ほどするため、測量自体が割高になってしまいます。また、ドローンによるレーザー測量はまだ歴史も浅く、実施できる企業もあまり多くはありません。
◆写真測量
ドローンで測量対象となる土地の上空を飛行しながら、何枚もの写真を撮影して、つなぎ合わせることで、その土地の状態を調査します。ドローンから得られる情報はレーザー測量よりも少なくなるため、精度ではレーザー測量に劣りますが、安く実施できるのが最大のメリットです。
まとめ
「ドローン測量士」になるためには、まず測量に関する資格を取り、測量の業務をしている会社に入って実務を経験することが良いでしょう。
空中からの測量といえば、以前はセスナを手配して行っていたため、莫大な費用と時間が掛かっていましたが、ドローンが高性能化して測量に使われることにより、費用も時間もだいぶ抑えられるようになってきました。
さらにi-Constructionによって、測量現場でのドローン活用の動きは、この先ますます増加することが見込まれています。
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2020.4.28 Tue